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薔薇を切った日

この連休中、相棒と長女だけ、相棒の実家に帰っている。
義父が年明けに亡くなってから、一人で暮らす義母が寂しくないように、
月に一度は帰省するようになった。

義母の家は、田舎の山の中にあり、土地だけはやたらめったら広い。
(といっても、田舎の農家の標準の広さなのだけれど・・・)
義母は、雑草が生えていると気になる性分で、家周りやら、畑周りやら、
一人で草刈り機をかついで、草を刈っていく。
よくわからないながらも、低い丈の庭木なら、剪定もする。
ただ、薔薇だけはどうしてよいか分からないらしく、
先の方をちょん、ちょん、と切るだけらしい。

先月、私も一緒に帰省したときのこと。
今まで、花の時期以外は全く気にしたことのなかった薔薇が、
とても気になり、目についた。
やはり、自分でも育てるようになって、病気や虫や、来年の為の元気なシュートや、
そんなことを気にするようになったから・・・
義母の庭の薔薇は、葉っぱもまだらにしかなく、どの枝も弱々しく、
カイガラムシのようなものまでついていた。
一番古そうな枝を触ると、スカスカと動き、
力を入れなくてもぽっきり折れてしまった。

「お義母さん、薔薇、剪定してもいいかなあ?」
「ええよー、やってちょうだい。」

あんまり栄養も無さそうな土なのに、細い細い枝が何本もあったら
育つものも育たないよねー、夏の暑さを乗り切るために、ちょいと身軽にしてやろう。
と、太そうな枝を2本ほど残して、ばっさばっさ剪定していった。

はー、すっきり!
仕事をやり終え、ふっと振り向くと、相棒がじーーーっと私を見つめていた。
「何よ?」
「この薔薇、物心ついたときから咲いてるのに、もう、見れんのんかーと思って・・・」
「そうじゃなー、キレイに咲いとったなあ。」
義母まで・・・
あまりの潔い切り方に、二人ともショックを受けていたらしい。

その後、やっと梅雨らしくなって雨がたっぷり降っているから、
きっと薔薇も元気になって、新芽の出る気配もあるんじゃないかと思うのだけれど・・・
恐ろしくて、義母には聞いていない。
今晩あたり、こっそり、相棒に電話して聞いてみよう。
ついでに、今の状態の写真も撮ってきてもらおう。

写真は、3年ほど前のGW頃、キレイに咲き誇っていた薔薇。
もう一度、こんな姿を見ることができますように・・・
昔からある薔薇の木を枯らした「でーれー嫁」というレッテルを貼られるか、
死にそうな薔薇の木を生き返らせた「でーれー、ええ嫁」と言われるか、
私の運命がかかっている・・・
がんばれー、薔薇!
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by wakorisa | 2005-07-17 14:44 | 義母の薔薇・庭